レディ・ガガは理想の上司！？ 【経営MAGAZINE】

新年おめでとうございます。

昨年は東日本大震災をはじめ、為替市場においては歴史的円高水準、タイの大洪水による日系企業への深刻な影響、ギリシャの財政危機を発端とする欧州の債務問題と日本経済を揺るがす多くの出来事が起こりました。

今年は東日本大震災に伴う「復興需要」を起に緩やかな景気拡大となることを期待し、少しずつ明るい方向に動いていることが実感できるような年となることを祈るばかりです。

話は昨年末のNHK紅白歌合戦に戻りますが、レディ・ガガの歌った「BornThisWay」の歌詞の字幕を目にして、改めてこの歌に聞き入った方も少なくないと思います。

大分前から携帯電話のCMで流れていた曲なので耳にはしていたものの何しろ突飛なくらい意表をついたファッションのガガさんですので私たち一般人がついていけるような内容の歌詞が歌われていたなんて露ほども思わなかったわけです。

実際、ネット上には中高年の方からも「感動した」「鳥肌が立った」「生きる勇気と希望をもらった」といった反響も多く、中には「会社の経営者や上司がガガさんのような考え方であったら最高です」といった意見も寄せられていました。

（この辺はガガの差別やいじめを受けている方たちを励ます歌詞の内容から今パワハラに悩んでいるのかな、などと推測が及びます）

ガガさんは1986年にイタリア系アメリカ人でインターネット企業の実業家を父にもつ裕福な家庭に生まれ、箱入り娘として育てられ、学校はヒルトン姉妹も在籍していたというニューヨークの名門女子学院に入学しました。しかし、伝統的な富豪家庭のお嬢様が多く通う中で、ガガさんの家はお父さん一代で築いたいわば成り上がりの家だったため周囲に馴染めないうえに、ガガの性格が個性的すぎたこともあって学校ではロッカーに落書きされたり、「売女」などと呼ばれるなどのいじめに合っていました。

そんな中、14歳からナイトクラブでパフォーマンスを開始し、17歳でニューヨーク大学の芸術学部に早期入学するもののパフォーマンスはどんどん奇抜さを追求していくあまり、大学でも煙たがられる存在となり大学１年で退学、ドラッグ中毒に陥ってしまいます。

しかし、ブリトニースピアーズやビヨンセに触発され、スターになるという夢を再確認したガガさんは自らの意思でドラッグを止めて芸術活動に専念するようになります。

その後はマスコミでも報道されているとおり、昨年の東日本大震災後の６月には海外のアーティストたちが来日をキャンセルする中４度目の来日をはたし、「WePrayForJapn」（日本のために祈りを）とデザインしたチャリティーリストバンドを販売、全売上額１億２千万円を寄付してくれるという勇敢で心優しい現在のガガさんがいるのです。

また、ガガさんはこれまでにも2010年のハイチ地震の復興支援やエイズ撲滅運動、性同一障害の方たちへのイベント参加と被災者や差別、いじめに苦しんでいる方たちの支援をされています。

このような経歴をもつガガさんが歌った「BornThisWay」が次のような歌詞である。（概要となるフレーズのみの抜粋です）

「BornThisWay」

子供の頃　ママはこう言った

「私たちは生まれたときからみんなスーパースターよ」

私の髪をカールさせてリップを塗ってくれた

ベッドルームの鏡の前で

「そのままの自分を愛することはいいことよ。

だって神様はあなたを完璧に創ってくれたのよ。

だから、顔をあげて前に進むの。遠くに行った時はこの言葉を思い出して」

私には私なりの美しさがある

だって神様は間違わないから

私は正しい道を歩んでいるわ

私はこうなる運命のもとに生まれてきたの

後悔して自分の殻に閉じこもっていないで

ただ自分を愛してあげて、それがスタート地点

私はこうなる運命のもとに生まれてきたの

ドラッグじゃなくて（つまらない人にならないで）クィーンになるの

分別をもって仲間を愛するの

一文無しでも成功者でも

障害で仲間はずれにされても

いじめられてもからかわれても

自分自身を受け入れて愛してあげよう

だってそれがあなたなんだから

私は正しい道を歩んでいるわ

勇敢に生きるために生まれてきたの

こうなる運命のもとに生まれてきたの

職場で委縮している弱い立場の人間を理解して、こんな風に励ましてくれる上司がいたら頑張ろうという活力が湧いてくるのでしょうね。

今年も誰もが自身の能力を十分に発揮できる職場環境に整えられるようなご提案をさせて頂きたく思います。

本年もよろしくお願い申し上げます。