【企業再生の現場報告】一番目の壁は窮境を従業員に伝える時（株式会社　武内コンサルティング）

【企業再生の現場報告】一番目の壁は窮境を従業員に伝える時

できれば従業員の方に知られたくはない。

従業員の方が知らないうちに業績を回復させ、返済を滞りなく行いたいという気持ちがあると思います。

しかし、業績が単に悪いだけならそれで良いかもしれませんが、金融機関からの支援も受けて、再生しないといけないという局面に来た場合は、隠しておく訳にはいきません。それに従業員の方も薄々感じておられます。会社がどのような状況なのか知っておられると思います。

もし従業員の方が知れば、退職する人も出るのではとか、モチベーションが下がるのではと思うかもしれませんが、伝えないことには再生スタートにはなりません。

もうオーナー一人の力ではどうしようもないところまで来ているのなら、すべてを後悔して一から再生に当たった方が回復が速くなります。

でも従業員の前で現状報告をするというのは本当につらいと思います。

それを乗り越えることが再生の第一歩かもしれません。

今まで通りで業績だけ回復するということは正直言ってないです。いろんなことが起こってきます。でもそのことも織り込み済みで進めることが大事です。

一旦、皆の前で吐き出してしまえば、後は数字をやるだけです。

早く決断されて、前を向かれた方が良いのではと思います。

再生スタートのためのキックオフミーティングは、やはり緊張します。社長がどんなことを語られるのか、何を伝えられるのか、これからどのようにしようと思っておられるのか、気になります。

この時の社長の発言や姿勢で再生が上手く行くかどうかも決まるような気がします。真摯な気持ちで皆でもう一度頑張ろうというところを見せて下さい。

窮境であることを従業員の方にも知っていただかないと本当の意味での再生にはなりません。

社長が腹をくくった時、再生が始まるような気がします。

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