消費税改正とシステムへの影響（購買管理編）（株式会社シーシー・ネットワーク）

消費税改正とシステムへの影響（購買管理編）

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消費税改正に伴う業務システムの影響や改修ポイント等をまとめてみました。　　

今回は、第二回として『購買管理システム』を対象にしています。

＜仕入について＞

・　用途区分設定と個別対応方式への対応（課税売上割合95％未満）

控除対象の消費税額＝ア＋ウ×課税売上割合による算出方式へ変更が必要である。消費税額の分解（用途区分別ア、イ、ウにに分解）し、いずれかを特定する。

　　　ア：課税売上のみに対応（課税）

　　　イ：非課税売上のみに対応（非課税）

　　　ウ:課税・非課税に共通するもの（共通）　例：医療関連用品

個々の課税仕入に用途区分を設定しなくてはならないが、手動設定は量的に困難、各種のマスタと関連付けて自動設定ロジックを設計する。この際に手動設定も可能とする。用途区分の判定は、販売時点ではなく課税仕入時点であり、商品によっては、その時点で課税・非課税売上に共通するものとして区分せざる得ない場合もある。

・一括比例配分方式への対応（課税売上割合95％未満）

課税仕入れに係る消費税額の総額に課税売上割合を乗じて控除対象仕入税額を算出、期中計上金額を年度末に集計する。

・仕入税額控除

仕入税額控除を行うために、請求書や帳簿に記載する事項が定められているので、これを確認し、要件を満たしていない請求書や帳簿類は修正を実施しなくてはならない。

＜検収について＞

・棚卸資産の複数税率対応

課税仕入の認識基準は事業者が継続して採用している基準に従う。従って、販売会社側と購買会社側の認識基準の違いから、改正日以降でも旧税率取引が複数混在する可能性がある。この場合は、旧税率で税額控除することが妥当と考えられる。

・値引き、返品への対応

経過措置で施行日前取引に係るものは旧税率を適用するため、対応する取引日が参照できる仕組み構築が必要になる。返品の場合、購買会社側と販売会社側のタイムラグがあり、取引日付が明らかにある資料を用意すべきである。

＜請求確認について＞

・経過措置適用取引の確認

経過措置適用か否かは、仕入先から通知資料が届かなくては認識できないものがある。最終的な消費税額を請求書等を入手してから確認し、検収時点で計上した債務額を修正するプロセスが必要になる。