FileMaker 活用法：第２回　iPadを店頭で接客に活用する（２） 【経営MAGAZINE】

　先日、イオンモールを訪れた際に、買い物をしていると店員さんが私に近づいてきて、「ちょっとお時間よろしいでしょうか？」とアンケートの依頼をしてきた。「すこしなら」と応じた私は、彼女の差し出したiPadを興味深く覗き込んだ。「どちらからお越しですか？」と、まず近郊のエリアを幾つかのブロックで区切ったエリア図を見せてくれた。単に枠で地名を幾つか区切ってあるだけだが、選択はできる。「ここです」と一つの区画を指して答えると、彼女は別に携帯した地図を出してきて、「この辺ですか？」と聞く。私が頷くと、彼女はその地域に振られた番号を先程のiPadの画面に番号選択で入力していた。その後、どのくらいの頻度で来店するか、品揃えはどうか、どこかに不満はないかと、いくつもの質問をしながら、私の答えを彼女自身で入力していく。一通り聞き終わると、ティッショペーパーを一つくれて、「ありがとうございました」と丁寧にお辞儀をして、また次の人にアンケートをしに移動していく。 

　私はこの様子を見ていて、もう少し他にやりようがあるのにな、と少々残念な印象を持った。多分、この店員さん自身はiPadでアンケートを実施しているのだろうが、そのiPadの操作自体を来店客に体験してもらえば、もっとお店に対する親近感を持ってもらえたかもしれない。操作自体は難しくないと思うが、来店の相手が年配の方だったり、主婦だったりした時は、iPadの操作そのものがわからないことがある。そのために、店員さんが自らiPadを操作してアンケートを入力していたのだろう。気持ちはわかるが、このiPadは操作がとても簡単で、子供でも選択ができることを考えれば、iPadを来店客に渡して、質問を一緒に読んで回答を入力する補助をしてくれれば、誰でも選択入力できると思う。そうした体験を共有することで、お店に親近感を持ち、より問題意識を持ってもらえるのではないだろうか。

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