BIS規制とは
BIS(Bank for International Settlement=国際決済銀行)は、スイスのバーゼルに本拠地を置く、世界の中央銀行を束ねる国際機関である。
BISは、国際的に活動する銀行に対し、銀行活動の安定性を確保する視点から、金融機関の自己資本にかかる規制を設定した。
国際的に活動する銀行には8%以上の自己資本比率を求めている。
日本の金融機関については、株式を大量に保有しており、しかも株式の購入価格に対し、時価が大幅に高いケースが多く、株式の未実現利益である含み益の45%を自己資本に参入することが認められた。株式の含み益が自己資本に参入されるということは、株価が上昇を続けると、計算上の自己資本が拡大することになる。これによって、銀行の融資可能金額も拡大することが可能となる。
ところが、株価が大幅に下落すると、逆に、自己資本の金額が減少し、場合によっては、BISの定める自己資本比率の下限を達成できない可能性が生じる。窮余の一策として、資産の総量の圧縮を迫られることになる。銀行が融資を引き揚げることにより、ますます経済活動が圧迫され、株価下落の原因となっていく。
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