みなし配当課税とは

商法上の利益配当に当たらないものでも、所得税法上は配当とみなして課税対象とされるもの。

通常の配当とは異なる一定の事実のもとで、金銭等の交付を配当とみなして、通常の配当と同様20%の所得税が源泉徴収される。
例えば、会社が株式の消却をした場合、発行済み株式総数は減少するが、資本金は変更されないので、1株あたりの資本金は増加する。この増加分が配当とみなされて課税される。

企業の組織再編を容易に行うことができるようにするために、商法の改正により会社分割制度が創設された。税制においても、この会社分割制度に対応するべく、企業の組織再編に伴う資産の移転取引等に対して、実態にあった課税を行う考えの下、平成13年度税制改正により、企業の組織再編税制にかかる税制の整備が行われた。その一環として、これらの組織再編が行われた場合をはじめとして株主等に対するみなし配当課税全般について改正が行われた。

合併や株式分割によって新株を割当てられた株主に対しては、資本等の金額に対応する金額を超える部分について、みなし配当課税が行われる。

ただし、平成13年4月1日以降に実施される合併、分割で合併会社・継承会社の株式以外に資産が交付されないなど一定の条件を満たして適格合併、適格分割型分割に該当する場合には、みなし配当課税はなされない。

みなし配当が生じるのは、金銭等の資産に交付がある場合である。したがって、利益の資本組入れによる株式分割は、資産の交付がないことになるため、みなし配当課税はなされない。

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