ポジティブ・アクションとは

ポジティブ・アクション(positive action)とは日本の弱者集団、特に女性の職場環境の不利な現状を是正するための改善措置のこと。

==語彙==

ポジティブ・アクションはAffirmativeAction(肯定的措置)とPositiveDiscrimination(肯定的差別)を融合して作った和製英語であるため英語に逆翻訳すると全く意味が通じない。英語圏ではアファーマティブ・アクション(Affirmative action)が一般的に使われるがPositiveDiscrimination(肯定的差別)も使われることがある。英語以外の欧州語では肯定的差別(Pozitiva diskriminacio Discriminaci?n positiva Discrimination positive)が一般的である。この場合に肯定的措置あるいは肯定的差別は弱者集団の現状是正のための進学や就職や昇進における優遇措置をさす。この場合の肯定(Positive)とは改善の意味である。よって「改善措置」あるいは「改善目的の差別」すると原意が理解しやすい。

日本ではアファーマティブ・アクションの翻訳が難しい一方で肯定的差別あるいはポジティブ・ディスクリミネーションとすると逆差別であるとの反発が予想されるため「差別」の単語の使用を避けている。また日本ではポジティブ・アクションは優遇措置でなく差別環境の是正措置であると説明されることも多く、実際に平成14年4月19日の厚生労働省の発表では「ポジティブ・アクションは、単に女性だからという理由だけで女性を「優遇」するためのものではなく」と元々の意味が明確に否定されている。さらに内閣府男女共同参画局の政策と深く関わっているため女性の職場環境の是正措置と理解されるようになりその意味は本家の被差別民族・人種やカーストに対する優遇措置からは多いに遊離している。また少子化および高齢化社会による労働人口の減少に対応するための女性労働者の活用を目的にした政策という日本独特の一面も存在する。また政府は政策目標として2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%となることを提言しており最終的には採用および昇進における優遇措置が必要となるのではないかとの指摘も存在する。

==概説==

アファーマティブ・アクションは、一般には「差別撤廃」や「積極的差別是正」の方策として、理念的にはとくに問題とされない。しかしながら、その実際的運用や効果測定の場面においては賛否両論がある。

構造的に内在する差別を解消するために、機会不平等の是正策として、特定の民族あるいは階級に対して優遇措置を制度上採用し、例えば貧困層の階級出身の学生に対する生活援助や奨学金などの制度が各国で広く採用されている。このような制度を積極的に採用するアメリカ、インド、マレーシアや南アフリカなどの国々においては、政府機関の就職採用や公立教育機関(特に大学)への入学において、被差別人種とされる黒人やヒスパニック系の人種(白人のヒスパニック系は除く)、あるいは被差別カーストのために採用基準を下げたり、全採用人員のなかで最低の人数枠を制度上固定するなどの措置がとられている。

しかし他方でアファーマティブ・アクションは、「不当」な社会的・経済的格差が確固として存在している場合、特定の制度により採用の機会を平等にしたとしても、実質的にはこれまでの格差に由来してさらに機会に差を生じ、格差は是正されず機会の不均等はさらに拡大するとの議論もある。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 GNU Free Documentation License.

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