製品別採算性の大切さを考える(2)

従来の考え方では、利益が減ってしまう

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多くの経営者は、月々どれだけの売上高があれば、赤字にならないかを経験則で知っているものです。
この数値をもとに儲かっているのかを判断して、赤字になりそうなときは、社員にハッパをかけたり、利益の出ているときには、かんばったなと褒めたりしているのではないでしょうか。

しかし、昨年の後半より続いている材料価格の高騰を経営者の方は、どのように考えて、対処しているのでしょうか。
とくに、ニッケルを含んだステンレス鋼の高騰が、目立っております。
これらが、連鎖的に製品のコストアップに繋がっています。

このことに関して、何人かの中小の製造会社の社長さんに聞ける機会がありました。
そして、その結果は、昨年からの材料価格の値上げが、多くの会社で悩みの一つになっています。

その端的な例が、材料を親会社(取引先)から支給してほしいという要求です。

材料も、ガソリンの価格と同じように、どんどん上がってきているため、今月買った価格で、来月は買えないのです。
これに対して中小の製造会社では、親会社(取引先)に材料の値上げ分を依頼しているのが一般的です。
材料費の値上げ分ですので自社の儲けには、まったく影響しません。

これは、中小の製造会社だけでなく、大手メーカーの材料や部品を調達している資材や購買の担当者にとっても、大変な話です。
このため、簡単に値上げは決まるものではないのです。

また、大手メーカーには、材料費の値上げをすべて認めるのではなく、企業努力によって吸収しなさいといって、一部しか認めないところもあります。

これは、賛否両論があると思いますが、ここでの話の対象ではありません。

ここでは、この値上げに対する中小製造会社の社長さんの対応です。

材料屋さんからの値上げ要求に対して、多くの会社は認めざる得ないのが現状です。

ただし、複数の材料屋さんからの相見積りをしたり、価格交渉をして値上げ幅を抑えるなどの努力を払っています。

このような状況の中で、ある特定の親会社(取引先)から受注依存が高い場合や、一定量の受注を口約束ではあるにせよ獲得している会社があります。

このような会社に見受けられるのですが、材料屋さんからの材料の値上げを簡単に認めてしまい、親会社(取引先)には、材料費の値上げを一部でも認めてもらえればよいとする会社があります。

これは、中小製造会社の社長さんの頭の中に、これだけの売上げがあれば、うちの会社は赤字にならないという経験則を持っているのからなのです。

このため、材料費が値上げになっても、あまり注意を払わないのです。

この結果、売上高は確保しているのに利益が出ないということになってしまうのです。

そして、会社が儲からない、客先への値上げも出来ないというジレンマに落ちってしまい、経費の削減を進めるのですが、最後には、会社を閉めざるえないことになりかねないのです。

このようなことにならないためには、製品ごとにその採算性を十分に把握していくことが必要になるのではないでしょうか。

その上で、採算の合わない受注品をどうするのかの対策を考えるべきです。

会社は、利益の獲得が第一の目的です。

この利益に関係することについて、もっと敏感であるべきではないでしょうか。

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製品のコストダウンをどのように進めたらよいのか企業の第一の目的は、利益の獲得にあります。その経営活動は、結果として数字で表れされます。企業が、維持存続し、成長していくためには、この数字のからくりを理解し、経済性を高めることが大切です。それは、ただ数字を眺めているだけでは分かりません。やはり、経営活 …

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