ナショナルブランド(略称NB)は、モノを作っているメーカーが商品につけたブランドのこと。テレビCM等の大々的な宣伝で、全国どこでも入手でき、固有名詞としての商品名を持ち、広く国民(消費者)に知られていることが多いため、国民的な(ナショナル)ブランドと呼ばれる。
消費者から見れば、信頼できる企業が生産した商品ならば安心して買うことができ、そのため幾分高価であっても販売競争力を持つと考えられ、そのようなナショナルブランドは価値が高いと見なされるが、どこの地域・店でも購入できる点で商品差別性がなく、流通過程の競争原理が働くことで価格を下げざるを得なくなり、販売側にとっては利幅が薄くなることも少なくない。
一方、大手卸、大手小売チェーン、食品スーパーなど、販売する側の流通業者がつけた独自のブランドをプライベートブランド(略称PB)という。
大手流通業者はコストの低いPBブランド商品を開発・販売することで、安い価格でも収益を確保している。集客面からNB商品も欠かせないが、大抵の場合は両者を同じ売場に並べることで、NBの信頼感・高級感と、PBの割安感が互いに強調され、購買意欲につながるようにしている。
わかりやすさのために敢えて言えば、大塚食品のボンカレー、ハウスジャワカレー、スプーン印上白糖、タカラ本みりん、キッコーマン醤油、味の素ほんだし、日清サラダ油、雪印北海道バター、キユーピーマヨネーズ、明治おいしい牛乳、キリン一番搾り、ピュリナフリスキーなどがナショナルブランド商品である。一方、例えばダイエーのsavingsシリーズはプライベートブランドでありナショナルブランド商品ではない。スーパーのグラム売りの精肉、鮮魚、野菜などもナショナルブランド商品ではない。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 GNU Free Documentation License.
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