【老舗の地域一番店が勝てない理由】ナショナルブランドの強み？（株式会社　武内コンサルティング）

【老舗の地域一番店が勝てない理由】ナショナルブランドの強み？

私の住んでいる町には、私が生まれる前からある和菓子専門店があります。歴史もあり大人気店です。

ところが町の再開発に伴い、大手和菓子チェーン店がやってきました。初めは老舗の和菓子店があるのに大丈夫かなぁと思っていました。しかし、どうも数字を徐々に伸ばされているようです。

理由の一つは、ギフトが好調だからです。例えば、他県の方へのお遣い物の場合、どうしても名の通っている店のものを贈ります。いくらその地域の一番店であっても通用するのは、その地域の方々だけです。相手方に失礼にならないように考えるならばナショナルブランドは利用しやすいです。また地方都市へ行くほど、ナショナルブランドに弱い傾向もあります。

それともう一つ理由があります。それは開店時間が早いことです。朝の8時には開いています。お遣い物を買って相手方に訪問したいと朝早く家を出ても、開いている店がないと困ります。

開店時間も実は大きな差別化になっています。業界常識を破るような開店時間にすることで少しでも来店を促されています。

後、異なる点は店が綺麗です。明るくて入りやすい感じ。お店のドアも開いてあり、気軽に中を覗けます。

また、ナショナルブランドは包装紙や紙袋が綺麗なためお遣い物にしやすいという特徴があります。家庭用のバラ買いよりもギフトのまとめ買いが多いです。そのため客単価も上がっています。

結局、老舗の地域一番店はおいしいところをナショナルブランドに持って行かれているみたいですが、数字は大きく落とされず以前のままです。

お客様は使い方を分けておられるのでしょう。地域一番の店は、地域での認知度を上げ利用頻度を上げてもらうことに専念することが大事だと思います。

相手の強みになっている部分と競争しても勝てません。上手く棲み分けができれば、お互いに成長して行きます。

老舗の地域一番店がすべてのシェアを取ってしまうのではと一時思っていましたが、それはマーケティング上では難しいことがわかりました。

強みを見つけ、磨き込みを図る。

それが伸びるために大切な要素のような気がします。

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