そのコストダウンは価値がある?

試作と量産段階のコストを考える

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設計部門では、製品を開発し、試作品を製作して、その製品の性能やデザインなど評価をします。

多くの会社では、量産段階に入り、製品に使われている部品や材料などのコストダンを進めています。

これに対して試作品の段階では、調達する部品や材料について、あまりコストに注意を払うことがありませんでした。

ところが、最近何社かで、試作品のコストに注目し、試作部品のコスト削減に力を入れいている会社に出会いました。

皆さんの会社では、試作という場合の納期、つまりリードタイムは、3日、1週間、10日、2週間どのくらいあるのでしょうか。

私の知っている試作を専業としている会社では、通常3日〜1週間程度で部品を納入しています。

そして、依頼される品目について、競合他社との相見積もりもあるそうです。その上で、客先から発注されてくるそうです。

ところが、発注する会社によっては、このような試作専業の会社ではなく、量産品を製作している会社に試作品を発注しているところがあります。

この場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。

端的に言って、試作専業の会社よりも安い価格が出やすいことが上げられます。コスト面を考えると喜ばしいことであるでしょう。

しかし、ここでもっと重要なことを忘れているように思います。

それは、量産の会社では、ある部品をまとめて製作しているのですから、現在製作している機械を止めて、依頼のあった試作部品を製作することになります。

これは、工場での生産予定について、計画の変更が起きて、納期の遅れを発生する原因になるのです。

試作品が急がれることによって、発注先で生産している量産部品の納期遅れを生じさせることになり、遅れによる対策を打つことになります。

つまり、量産の会社で試作品を作ることは、生産計画に影響を与え、工場の生産性の低下、仕掛り状態の在庫を増やすことになってしまうのです。

それだけならまだしも、受注している量産部品を製作している会社は、機械の停止と段取り替えを繰り返すことになりますから、効率が悪くなり、量産部品についても、採算が悪いと判断するようになるのです。

この結果、新規の量産部品の見積もりについて、既存部品と類似している部品でも価格が上がることになっていくのです。

つまり、全体としてのコストアップに繋がっていくのです。

発注する側の会社によっては、さらに試作部品のコストを抑えようと相見積もりを行っているところもあります。

この場合、相見積もりの評価の時間と製作の時間を考慮して、十分にユトリがある場合には、進めるべきでしょう。

しかし、多くの場合、相見積もりの評価の時間と製作の時間から見て、ムリがあるのに、進めていることが見受けられます。

これは、発注する段階になったときは、もう納期までの時間がないということになって、希望した納期までに部品を入手できず、試作部品の慢性的な遅れに繋がっていくでしょう。

この遅れは、将来収益を上げるために開発している製品の遅れになって、経営効率の悪さになってしまいます。

このように目の前にあるコストダウンに役立つからといって、仕事の流れ全体でのコストを考えないと、結局はコストアップになることを知らなければなりません。

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