目標原価を達成しようとすれば、ものづくりの知識が大切になる

製品開発の効率を高める方法

最近の出来事をもとに設計段階でのコストダウンについて考えてみたいと思います。

新製品の開発を進めるうえで、製品を構成する部品の中にカバーという部品があります。
このカバーは、鋼板をプレスの深絞りの大物部品になると思います。
(200弌300弌230伉度の底のあいた四角いなべを逆さにしたような形状です。)
そして、デザインの視点からは、厄介なことに深絞りの側面に大きな穴や段などがあることです。

この部品を製作できそうな会社を探して打合せを持ったのですが、デザイン図で行うことになりました。
デザイン図は、プラスチックなどの成形用に描かれたもので、鋼板をプレス機で製作する図面にはなっていませんでした。
このため、プレス・メーカーとは、デザイン図をプレス用図面に置き換えながら、検討を進めました。

とくにクライアントからは、カバーをできるだけ安価に製作したいということでしたので、デザイン図をいただいた後に、プレス・メーカーと安価にカバーを製作するために打合せを進め、デザインの変更依頼もまとめて、クライアントに報告を入れていました。

ところが、いただいたデザイン図および報告していた内容と異なるデザイン図に変更されていました。
その変更点は、深絞りの側面部分にこれまでの大きな穴と段ではなく、小さい丸穴や角穴を複数に増やしていたのです。

これに対して、プレス工程数が増えることや金型が増えてコストアップになってしまうことを説明しました。
しかし、クライアント企業では、それはおかしい、工程数がふえるはずがないと反論してきました。
プレス・メーカーの意見は、聞こうとしないのです。
私は、プレス・メーカーとカバーという部品を安価にするために詳細工程をつめていました。そして、この変更も想定し、確認していました。
結局、打合せの結果カバーの検討は、中止になりました。

ここまでの内容を読まれた方は、どのように思われているでしょうか。
 コ発ステップとインプット、アウトプットが合っていない。
◆ゥバーのプレス図面ではなく、デザイン図での原価の検討には無理がある。
.簡単に形状を変えたら、原価をおさえることはできないのではないか。
といった意見が出るのではないでしょうか。
これらの意見は、すべて正しいと思います。

中小企業では、開発の各ステップを順序良く進めていくというよりも、一部のステップを重要性の点から省略していってしまうことが多いように見受けます。
しかし、「何故、図面を書くのか。」ということへの理解は必要です。
設計者は、欲しい品質や性能、形状などを製品に携わる関係者にしっかりと伝えるためです。

そして、図面と生産条件によって原価が決まってきます。
設計者は、必要な品質や形状の品目を図面化していくことと共に、目標原価を達成することを考えなければなりません。
しかし、図面化をおろそかにし、これまでの知識や経験から、それはおかしいでは、目標原価を達成していくことは困難です。

ここでのもう一つの問題は、図面がないことによって、クライアントもプレスメーカーも、自分たちの描く図面で検討しているからです。
ものづくりにあたっては、図面の材質、形状、寸法、精度などをを確認して、総合的に加工工法を選択し、方策を作ることになります。
簡単な例を申し上げると、鋼板に10个侶蠅鬚△韻訃豺腓法穴の位置と寸法精度が、±0.1と±0.03では、金型の構造が異なりますし、工程数を増やすことも考えられることで理解いただけると思います。

目標原価を達成していくためには、このようにものづくりに関する重要性を理解できなければ、その製品開発は止めざる得なくなるのです。

ビジネスコラム提供者情報

  • コンサルタント:経営
  • 日本コストプランニング
  • 東京都練馬区上石神井3-29-7

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