■あなたには売らないという権利

〜営業マン育成虎の穴シリーズ〜

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弊社クライアントの中に、「メーカー」や「卸売」関係の企業も多くあります。
そのほとんどが、新潟県内に本社があります。
特に、新潟県の県央地域と呼ばれる「三条市」、「燕市」、「長岡市」のメーカーや卸売が多いのが特徴です。
三条市や燕市は、モノづくりが盛んで、必然的にメーカーも多くあります。
それに伴い、メーカーが開発した商品を全国に流通させる卸売も盛んです。
そういった意味では、県央地域のメーカーと卸売は、持ちつ持たれつの関係です。


さて、これらのメーカーや卸売の販売先は小売店です。
小売店といっても、小さな個人商店から大手スーパーやホームセンターなどの量販店まで様々です。


インターネットが普及して、どこの企業でもホームページを開設するようになったここ10年、大手量販店のバイヤーもネットで仕入先を探すようになりました。
弊社の中小零細クライアントでも、ネット経由で大手量販店から取引依頼があることが多々あります。
今まで、大手と取引がなかった企業は驚きます。
しかし、不安もよぎります。


「現在の製造設備で、大量の注文に 応えることができるのだろうか?」
「納期は守れるのだろうか?」
「コストダウンの要請に、応えることができるのだろうか?」
などなど、考えればきりがありません。


また、中小零細企業が、大手量販店との取引で、痛い目にあった話しも耳に入ってくるようです。
以前、こんなことを聞いたことがあります。
ある大手量販店に、ある生活雑貨を数種類卸していたメーカーがありました。
その商品の中のひとつが、お客様の評判もよく、売れ筋商品になりました。
このメーカーは、この大手量販店との取引で、大きく売上を伸ばしたのです。
その後、取り扱いアイテムの数も増えましたが、良いことばかりではありません。
 
 
たとえば、
売場の品出しや棚卸しの手伝い要請、
新しくオープンする店舗の手伝い要請、
値引き要請、キャンペーン商品の購入要請など、
数えればきりがありません。


どうしても、商品を供給しているメーカーや卸売よりも、その商品を買っている小売店の方が立場が上になります。
大手小売店とメーカーや卸売の関係は、こんなものなのかもしれません。
大手小売店にしてみれば、無意識のうちに、「買ってやっている!」、ということが態度に出ることもあります・・・。


私が量販店に勤めていた35〜36歳の頃、マーケティング関係の部署のトップになりました。
主要取引先である「印刷会社」、「OA機器販売店」などの取締役や営業部長が、年に数回あいさつにやってきます。
また、お中元やお歳暮を持ってきます。
取締役や営業部長は、50代後半です。
20歳も年下の私に、「今後もよろしくお願いします」と頭を下げます。
こんなことが日常茶飯事になると、無意識のうちに自分の方が立場が上だと錯覚してしまいます。
本来、立場が上だとか、下だとかはないのですが・・・。
小売店は、メーカーや卸売がいなければ商品を仕入れできませんし、メーカーや卸売は、小売店がいなければ商品を売る術がありません。
 
 
さて、先程の大手量販店と取引をして、大きく売上を伸ばしたメーカーですが、その後、困った問題が起きました。
卸している商品の中で一番の売れ筋商品を、大手量販店がPB(プライベートブランド)として、中国で製造を開始したのです。
もちろん、仕様は若干違いますが・・・。
しかし、このメーカーにしてみれば、踏んだり蹴ったりです。


PB(プライベートブランド)とは、小売店が企画し、独自のブランドで販売する商品のことです。
この大手量販店は、売れ筋の商品を次々とPBとして、中国で製造していったのです。
私の知人の会社も、この大手量販店と取引がありましたが、ある日突然、注文がこなくなりました。
調べてみたら、もっと安価な取引先に切り替えられていたそうです。
あまりにもぞんざいな扱いに、驚いたそうです。


実は、大手量販店との付き合いの中で、このようなことは日常茶飯事に起こります。
これが、業界の慣習といっても過言ではありません。
 
営業の仕事は、お客様を見つけて売ることです。
しかし、誰にでも売ればいいということではありません。

売ったことで、明らかに会社に損失を与えたり、後々苦しむようであれば、あえて「売らない!」という選択肢もあるのです。
特に、大手との取引では、大きな売上が期待できます。
その反面、一社依存体質を生み出す恐れもあります。
注意が必要です。
 


長く続く取引というのは、上下関係はなく、余計な仕事も要請されません。
ましてや、一方的に売れ筋商品の模倣を製造したり、いきなり取引先が変わることもありません。
 
あなたの会社やお店では、「買ってほしいお客様」と「売らないお客様」を明確にしていますか? 
会社のポリシーを強固にするためにもぜひ明確にしてください。  
 
 

ビジネスコラム提供者情報

  • コンサルタント:営業
  • 株式会社リンケージM.Iコンサルティング
  • 新潟県新潟市東区大形本町3-1-38-608

【代表取締役・長谷川博之(はせがわ・ひろゆき)プロフィール】 新潟県三条市生まれ、新潟市在住。 高校卒業後、ジャズミュージシャンを目指し上京。その後、広告代理店、量販店などの勤務して、2001年に独立。 新潟県新潟市を中心に …

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