■問題は絞り込みですか?

〜営業マン育成虎の穴シリーズ〜

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中小零細企業にとって、誘惑に駆られる言葉があります。
それは「差別化」「ニッチ」「絞り込み」という言葉です。
大手とまともに戦っても勝ち目がないから、「差別化」「ニッチ」「絞り込み」の視点で経営を行うと良いということです。


確かに、理にかなっています。 
ランチェスター戦略の弱者の法則でも、そう言われています。
大手のように総合力で勝負できないので、得意分野一点に集中して絞り込んだり、大手が入ってこないニッチな市場を狙ったり、差別化した商品で勝負するということです。

 
どのコンサルタントに聞いても、中小零細企業の戦略の話題になれば、「大手と同じことをやっているな!絞り込め!」と。
このことは、中小零細企業にとってある意味、呪縛となっている節があります。


「絞り込まなくてはいけない!」
「ニッチな市場を狙わなくてはいけない!」
と思い込んでいる経営者もいます。


私のコンサルティング経験から言わせてもらえば、絞り込んだり、ニッチな市場狙って、結構苦しんでいる中小零細企業を多く見てきました。
その反面、大成功した中小零細企業も知っています。


どちらが多いのかといえば、苦しんだ企業の方が多いのが現実です。
言うが易し、行うは難しなのです。
では、どんなことで苦しむのでしょうか?
一番、突出した現象としては、絞り込んだ商品やサービスしか売れなくなることです・・・。
 
 
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実際には、このほかにも商品やサービスはあるのですが、絞り込んで特定の商品ばかりを訴求したために、
お客様はその商品しかないと勘違いしてしまうのです。


たとえば、「みそラーメン専門店」と謳えば、お客様はみそラーメンしかないと思ってしまいます。
本来であれば、絞り込んだ商品が売れるのはもちろんのこと、そのほかの商品も売れれば一番いいのです。
いわゆる商品の横展開ですが、これが意外と難しいのです…。
また、絞り込んだ商品やサービスが低価格であれば、売れている割には利益が少ないということも起こります。
このような現象を見ると、絞り込みやニッチ市場狙いは慎重に行うべきです。


さて、ここで注目すべきことがあります。
絞り込みやニッチ市場を狙う中小零細企業は、業績がジリ貧だという共通点があります。
どうにも打つ手がなく、イチかバチかで絞り込んだという中小零細企業はことのほか多いのです。
ここで問題なのは、絞り込んだり、ニッチ市場を狙うと、業績が回復しそうな気になってしまうことです。


よく考えてほしいのですが、売れない原因は、「商品を絞り込んだ、絞り込まない」なのでしょうか?
本当は、営業力ではありませんか? 


営業力のなさを絞り込みや市場に転化していませんか? 
結局のところ、絞り込んだり、ニッチ市場に特化して業績が回復しても、競合が現れたり、市場が縮小すれば、問われるのは営業力です。
先程紹介したように、特化した商品ばかりが売れて、ほかの商品が売れないという、横展開ができないのも営業力不足です。


営業力があれば、絞り込みもニッチ市場への特化も必要なかったかもしれないのです。
ここのところをよく考えてください。
つまり、営業力に目を背けていたツケなのかもしれなません。


私は、絞り込みもニッチ市場も反対はしません。
しかし、「この戦略とセットで営業力を高めなければ、元の木阿弥ですよ!」とアドバイスしています。
自社の営業力に目を瞑るのでなく、弱い営業力を直視しつつ、絞り込みやニッチ市場に特化してください。
そうすれば、上手くいくと思います。
 

ビジネスコラム提供者情報

  • コンサルタント:営業
  • 株式会社リンケージM.Iコンサルティング
  • 新潟県新潟市東区大形本町3-1-38-608

【代表取締役・長谷川博之(はせがわ・ひろゆき)プロフィール】 新潟県三条市生まれ、新潟市在住。 高校卒業後、ジャズミュージシャンを目指し上京。その後、広告代理店、量販店などの勤務して、2001年に独立。 新潟県新潟市を中心に …

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