会社内の多くのムダ・ムラ・ムリの改善

ITに関する解決事例

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お客様の悩み、相談内容

売上が拡大し、社員も増えてくると、業務自体にムラやムダがでてきた。

これには関係なく、時代の流れに応じてPCやネットワークを導入したのだが、社員はそれぞれただ使っているだけで、会社として導入したメリットがない気がする。ITをうまく使えばムラやムダ、そしてムリは改善できるのではないか。現状を整理、分析して、最良の改善案を提案してほしい。

あわせて、これから先、どのようにITを進めれば良いのかも提案してほしい。中小企業はITだけに大金を使うことはできない。だからこそ、自分たちが効果を確認しながら、その効果に見合う対価でできるIT活用が可能であれば進めていきたい。このような相談を経営者から受けました。

 解決方法、提案内容

まずは現状把握と目標の決定を促しました。

実はIT導入失敗の理由の多くは「目標を定めていないこと」です。そこで、現状把握をするためのヒアリングと現場見学を実施し、まずは現状の整理を実施しました。もちろん、業務の流れ、問題点の洗い出しも同時に行い、顧客とコンサルタントの認識のすり合わせを行いました。実施にあたってはお客様側にプロジェクトチームを結成してもらいました。リーダー担当、最終意思決定者、実働担当者などを決めてもらいます。目標はお客様に検討してもらいます。


結果タイトルのようにムリ・ムダ・ムラの改善をすることを目標としました。次にスケジュールの立案です。いつまでに何を行うかが明確になっていないと、なかなか前に進みませんから、まず6か月間の導入プランとその後6ヶ月間の運用プランを策定しました。


このようにまずは一緒になって目標に到達するために何をすべきかをまとめていきました。その上で、まずは短期的な解決案と中長期のプランを提案しました。

 1) 短期的な解決案

・社員一人一人に1台のPCがあるだけで、業務で共有すべきファイルはすべて各PCにしか保存されていないため、その社員が休むと何もわからないという事態(ムリ)があり、また必要ファイルをメールなどで渡していたため、作成者だけが更新して、受け取った人が古い情報のままで話をすすめてしまうなどの問題(ムラ・ムダ)を改善するためにファイル共有サーバの構築および重要ファイルのバックアップを提案

 

 
・営業マンの活動状況、案件の進捗が会社として把握できていないため、毎朝2時間に及ぶ営業会議を実施しなければならなかった(ムダ)が、その無駄な時間の改善と、顧客情報、案件の進捗状況を会社としてしっかりと把握し、会社全体で顧客のフォローをすることでムラとムダをなくすためにグループウェアの導入を提案

 

 2) 中長期の改善プラン

・業務においてのムダとムラ、特に部署間での書類の流れや部署内での承認などがとても煩雑で、結果として「書類を信じるしかない」「社員が言ったことを信じるしかない」というムラを仕方がないで片づけているので、この点を改善するためワークフローの導入と、重要書類のテンプレート化を提案

 ・各営業マンに顧客管理も数字の管理もまかせているため、会社としての方策が全く打てず、また各個人が顧客の状況を把握しているため分析もできない。会社にとって重要な情報、顧客の購買状況、トラブル情報、現在の問題点などを会社として把握できる仕組みづくりを提案

結果・効果

 短期的な改善の実施の結果、

(1)社内での意思疎通ができたため、顧客に対する対応が一担当者から会社でできるようになり、顧客からの信頼度がアップ

(2)同じような書類を一から作成していたが、共有することで再利用ができるようになったため、各社員の一日の作業時間の中の無駄な時間が排除された結果、平均20%程度の効率化が図れたことで、各社員がこれまで手をつけられなかったことをできるようになった。

(3)共有することで常に最新の情報をつかめるようになり、書類の中身についてのすれ違いのよる顧客とのトラブルがほとんどなくなったため、その対応時間に余裕ができた。

 中長期の改善プラン提案をした結果、

(1)お客様が真剣に取り組みを考えるようになり、現状の社内外での課題に敏感になったことで、課題の早期解決につながった。

(2)社内に常にプロジェクトチームがあるため、その動きを気にする社員がでてきて、その結果社内外での課題や問題が現場からでてくるようになった。


上記の結果は、お客様からも満足の声がありました。

また最初はITに対して及び腰だったお客様が、上記のようにじっくりと取り組むことで、今では前向きにITをとらえるようになりました。「ITが何らかの結果を産み出してくれる」という誤った考えが訂正され、「ITをどのように活用すれば結果がでるか」という考え方に変わったこともとても大きな効果だと思います。

お客様の思考が変わったことで、ITをどう使うかではなく、問題・課題を解決するためのは、どうすることが最善で、その道具としてITが活用できるかどうかという検討ができるようになりました。

現在の取り組み・今後の方向性

情報の共有によって、これまで悩んでいたムラやムダはある程度排除されましたが、

1. 経営層と社員との風通しが悪い

週に一度朝礼を開き、社長から話をしているのですが、社員からの声を聞く時間はなく、結果として一方的に話をしておしまいになっているので、ファイル以外の多くの情報共有化をすすめています。

2. 情報セキュリティの意識がない

ノートパソコンの社外持ち出し、データの持ち帰りなどに対してまったく無防備なため、社員自身も問題意識がとても低い。結果、取引先からの促しでノートの持ち出しについては禁止を前提としながらも、現場への持ち出しはOKなどまだまだセキュリティに対する意識が低いので、この点についてしっかりと意識向上の社員教育を進めています。

3. 業務系のシステム化ができていない

実は経理についてはパッケージが導入されているのですが、基本となる業務系のシステムはまったくなく、各担当者が自分のパソコンだけでデータを管理しているという状態のため、データの分析などがまったくできず、経営戦略のために利用することもできないので、この点についても検討を促しています。


今後の最大の課題は上記3点ですこれらについて優先順位をつけ、一つ一つ解決していくことが今後の方針です。

 

ビジネスコラム提供者情報

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