第11回　業務災害・通勤災害による傷病等における労災給付（社労士OFFICE 労務管理＋（PLUS）１）

第11回　業務災害・通勤災害による傷病等における労災給付

業務災害・通勤災害による傷病等における労災給付を理解しまし …

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業務災害・通勤災害による傷病等における労災給付

早速今回から各々の諸給付の内容についてお話しします。

まずは諸給付の概要については下記のとおりです。

① 医療機関で療養を受けるとき・・・療養(補償)給付

② 傷病の療養のため労働することができず、賃金を受けられないとき・・・休業(補償)給付

③ 療養開始後1年6ヶ月たっても傷病が治ゆしないで障害の程度が傷病等級に該当するとき・・・傷病(補償)年金

④ 傷病が治ゆして障害等級に該当する身体障害が残ったとき・・・障害(補償)給付(年金・一時金)

⑤ 障害(補償)年金または傷病(補償)年金の一定の障害により現に介護を受けているとき・・・介護(補償)給付

⑥ 労働者が死亡したとき・・・遺族(補償)給付、葬祭料(葬祭給付)

⑦ 事業所で実施する定期健康診断の結果、脳や心臓疾患脳・心臓疾患に関連する一定の項目項目(血圧、血糖、血中脂質、肥満)の全てについて異常の所見が認められるとき

今回は、療養(補償)給付、休業(補償)給付、傷病(補償)年金の３つについてお話しします。

療養（補償）給付

療養の給付

（事由）労災指定病院等で療養を受ける時

（給付内容）必要とされる治療等　（現物支給）

療養の費用の給付

（事由）労災指定病院等以外で療養を受ける時

（給付内容）必要とされる治療費等　（現金支給）

各々は治癒するまで請求できます。

休業（補償）給付　※　特別支給金あり

休業（保障）給付

（事由）療養のために休業し、賃金を受けられないとき

（給付内容）４日目以降から、休業１日につき給付基礎日額の６０％

² 但し、業務災害の場合は休業初日から３日間は、事業主は労働基準法の規定に基づく休業補償が必要です。

休業特別支給金

『４日目以降から給付基礎日額の２０％』が上記に加算されて支給されます。

傷病（補償）年金　※　特別支給金あり

傷病（補償）年金

（事由）療養開始後１年６か月経過しても治癒せず、傷病等級（第１級～第３級）に該当する時

（給付内容）傷病等級に応じて、給付基礎日数の３１３日～２４５日

傷病特別支給金

傷病等級に応じて１１４万円～１００万円の『一時金』として支給されます。

傷病特別年金

傷病等級に応じて、算定基礎日数の３１３日～２４５日分が、上記に加算されて支給されます。

※「算定基礎日額」とは、原則として、業務上または通勤による負傷や死亡の原因である事故が発生した日または診断によって病気にかかったことが確定した日以前１年間にその労働者が事業主から受けた特別給与の総額（算定基礎年額）を365で割った額です。また、特別給与の総額（算定基礎年額）が給付基礎年額（給付基礎日額の365）の２０％を上回る場合は、給付基礎年額の２０％が算定基礎年額となります。（但し上限は１５０万円）

次回はそれ以外の給付についてお話しします。