【年俸制の導入について】

前回までは主に社員を雇う上でのトラブルや問題点についてお話をしてきました。今回からはそこから一歩踏み込みまして、給与制度や評価制度についてお話をさせて頂こうと考えております。

さて今回のテーマは年俸制です。この年俸制という言葉はよく聞くと思いますし、自社に導入してみたい、もしくは既に自社に導入しているという企業様もあるかと思います。そこで年俸制の基礎、そして年俸制のポイントを、お話していきます。

年俸制とは、読んで字のごとく、1年間に支払う給与が決まっている制度です。つまり社員の立場からすると、年収が決まっている制度であると言えます。そのため、社員の年俸を決める際に適切な決め方が求められます。経営幹部や設計職・工事職の場合は比較的年俸制は導入しやすいですが、営業職の場合には「受注しても給与が上がらない」または「受注しなくても給与が保障されている」という状況になりかねませんので、注意する必要があるでしょう。

また、年俸制を導入すれば残業代や休日出勤手当を支払う必要がなくなるという誤った認識にも注意が必要です。年俸制では、総額のうちどれぐらいが残業代にあたるのかを明確にしておかなければ、年俸が残業代や休日出勤手当の計算根拠(つまり年俸を12分割したものが基本給)として扱われてしまいます。そのため、年俸制を導入することで残業代や休日出勤手当を削減できるどころか、逆に大幅に増えてしまうので、その点は気を付けてください。

なお、年俸制の支払い方は2つのパターンがあります。1つ目のパターンは、年俸を単純に12分割して毎月支払うパターンであり、非常に分かりやすいと言えます。2つ目のパターンは、年俸を14分割や15分割し、そのうち12の分を毎月支払うほか、残りを夏と冬に支払うことで賞与なような形にするものです。この支払い方をすることで、年俸制でも賞与の様な支払い方をできることが出来ます。

年俸制を導入するケースの一つとして、即戦力社員を自社に入社させる場合もあると思います。特にヘッドハンティングなどの場合は、待遇を保障するという意味も含めて年俸制で給与を提示する企業様もありますが、自社で実績がない場合の年俸の設定は非常に難しい為、場合によっては社会保険労務士など専門家を間に入れて話を進めた方が良いでしょう。

ここまで見てきましたように、年俸制は言葉で聞くよりも複雑な制度です。上手く導入すれば会社・社員双方にとってメリットがありますが、導入の仕方を誤りますと会社・社員双方にとって悪い結果につながってしまいます。年俸制を導入する際は、安易に導入するのではなく、目的や方向性をしっかりと持った上で導入されることをお勧めします。

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