人事評価の評価は基準に則って粛々と実施することが大切

評価“精度”向上の肝は「個別の事情は考慮しない」こと

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【人事評価は個別の事情を考慮せずに基準に則って粛々と行うことが大切】


●評価を行う際の基本的な進め方として、「行動の選択→項目の選択→段階の選択」
といった視点があります。すなわち、評価すべき業務行動を見極め、どの評価項目で
評価すべきかを見極め、基準に則ってその業務行動の評価点を見極める、ということ
です。これに関しては別の機会にご紹介したいと思いますが、本日はこれらの評価の
流れの全体を通じてとても大切な視点についてご紹介します。

●それは「評価は評価基準に則って行う」ということです。もちろん、当たり前のこ
となのですが、個別の事情はできるだけ排除してあくまでも基準に則って評価を行う
という意味です。

●例えば、「納期遅れが度々発生している。しかし、彼は他の社員と比較してとても
仕事量が多く、また難度の高い(負荷が高い)ものが多い」といった状況の社員の評
価は、どのように考えればよいのでしょうか。

●結論としては「納期遅れが度々あった」といった事実に基づいて評価を行うという
ことです。

●これを、個人や部門の事情を考慮してしまうと(仕事量の多さや負荷の大きさなどを考
慮してしまうと)、評価の客観性に問題が発生してしまいます。
多くの会社では、このあたりの事情を考慮して評価をしてしまいがちですが、これが結
果的には主観的な評価や恣意的な評価につながってしまうのです。

●何だか人間味のない冷たい評価のように感じるかもしれませんが、そうではありませ
ん。もちろん、人が人を評価するわけですから、完璧に基準に則って評価が行えるわけ
ではありません。しかし、できる限り基準通りに評価することが評価の客観性・平等性
を担保するためには必要です。

●例えば、単純な例でご紹介すると・・・
  ◇評価項目「納期の遵守」。5段階評価で、それぞれの評価点の基準は、
  ・評価点1:○○○
  ・評価点2:時々納期遅れが発生していた
  ・評価点3:納期遅れが発生することはなかった
  ・評価点4:納期の短縮を行っていた
  ・評価点5:○○○ ・・・・・とします。

  ◇被評価者Aさんの現状は、
  〜Aさんの仕事ぶりを客観的に振り返ると、まさに「時々納期遅れが発生してい
   た」といった状況である。しかし、一方で、いろいろと仕事を工夫し納期短縮
   も行っていた。また、Aさんは、他の同僚と比較して遂行すべき業務量が多く、
   また高難度の業務を担当していた。

  ◇評価点は、
  〜評価は評価基準に基づいて粛々と行う。時々納期遅れが発生していたのは事実
   なので、評価基準から「2点」と評価する。

●しかし、これらの一連の評価を通じて評価者(管理者)のやるべきことは、これで終わ
りではありません。大切なことは、このような評価結果のバックボーンとして存在してい
る問題行動や問題現象をあぶり出し、解決することです。

  ◇上記の例の場合の問題行動や問題現象は、
  〜・業務処理力といったキャパシティの問題
    →(個人と会社の両面の問題としてスキルアップの方策を考える)
  〜・特定の者に仕事が集中するといった会社としての問題
    →(難しい問題だが会社の構造的な問題として捉え改善策を考える)
  〜・何が何でも納期は守るといった意識の欠如の問題
    →(個人の意識上の問題として改善策を考える)

  ◇フィードバックを行う
  〜評価結果と問題行動・問題現象を本人にフィードバック・共有し、改善策を考える。

●いかがでしょうか。「評価はあくまでも基準に則って行う」の意味合いはご理解頂けた
のではないでしょうか。

●何度も言いますが、「評価はあくまでも評価基準に基づいて行い、その上で、その評価
結果の原因となった問題行動・問題現象をあぶり出し、改善指導につなげていく」ことが
大切です。

●評価の段階で、個別の事情を反映してしまうと客観性や平等性がなくなってしまう恐
れがあります。業務負荷や難度を考慮するということは一見好ましい評価のようですが、
ケースによっては主観が入り込みやすくなり客観性が担保できなくなります。場合によ
っては、間違った解釈により基準そのものが意味のないものになってしまう恐れもでて
きます。

●このような考え方は「人材育成」が根底にあるのです。評価することは重要ですが、評
価結果(評価点)はそれ以上でもそれ以下でもありません。もっと大切なことは、問題点
をあぶり出し改善していくことです

●問題点を上司と部下が共有し、指導策(改善策)を考え出し、実行の決意をして頂くこ
とにあります。すなわち、評価点でモチベーションを上げるのではなく、改善指導を通じ
てモチベーションを上げるのです。

●ちなみに、上記の事例には、皆さんに考えて頂きたいもう一つのテーマが存在していま
す。それは何かというと・・・
 〜Aさんの仕事ぶりは、評価点「3」の基準に至らないので「2点」である。
  しかし一方で、評価点「4」の基準を満たしている。これをどう評価するか?・・・。
  別途改めてご紹介したいと思います。

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