人事評価項目の選択の視点

人事評価項目は人材上の「課題発見項目」であり「課題改善項目」

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ある会社の人事部長との面談で、以下のような質問がありました。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
●人事評価の評価項目は一体どのような視点で設定すればよいのか。
人材課題に対応した評価項目を設定すればよいと思うが、今一はっきりしない。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――  
とのこと。
  
この会社は10年以上前に関係会社の制度をそのまま移行したもので、会社の
実態や社員の意識・業務と相当かけ離れた制度になっており、人材育成としての
機能がほとんど機能していないとのこと。
 
加えて、まだあからさまに表面化しているわけではないのですが、上司からの
評価や業務サポートに不満や不信感を抱く社員も多く、組織全体の活力の低下、
古株社員(主に50代)と中堅社員(主に30代社員)のリーダーシップや
コミュニケーションのまずさ・・・などなど、いろいろと問題が出始めている
とのことでした。
 
これらの問題を人事評価項目だけで論じるのはいささか短絡的かもしれませんが、
あえて人事評価項目との関係で少しご紹介してみたいと思います。
 
確かに評価項目は、自社の人材課題に対応付けて設定し、その課題解決に向けた
「仕事ぶり基準(=会社として実現してほしい仕事ぶりのレベル)」を整理すれ
ばよいのですが、その人材課題というものをどのように見つけ出すのか、これが
問題です。
 
評価項目は「課題発見項目」であり、基準はその課題の「改善の方向性やレベル」
を示すものです。 
自社の戦略や人材上の課題を把握し、改善に向けた仕事ぶりを評価項目や
評価基準などに反映させます。世の中や業界で一般的に重要だからといって、
当社の課題ではないものを評価項目にすることはあまり意味がありません。
 
といってもそんなに難しく考える必要もありません。
リーダーシップを例にとってお話しましょう。
当社社員のリーダーシップに何も問題がなければ、リーダーシップといった
評価項目を設定する必要はありません。
 
もちろん、大部分の社員がとても好ましいリーダーシップを発揮している場合
であっても、もっと強化するためにあえてリーダーシップを設定する場合は
あります。 
また、リーダーシップの重要性を常に認識させて一定のレベルを維持すること
が必要な場合もあります。
 
このように、それぞれの会社の考えにより、一概に不要とは言えない面も
あります。
現実的には、ほとんどの会社で社員のリーダーシップには課題があると思います
ので、ある意味定番としてリーダーシップが評価項目として設定されていますが、
原則を知ると知らないでは雲泥の差です。
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
・今まさにリーダーシップが問題で業務に支障が出ている場合。
・今は特に問題ではないが、将来の事業展開の方向性を考えると、
 今の内からもっともっと強化する必要がある場合。
・特に問題はないが、リーダーシップの重要性・必要性をきちんと認識させ、
 現在の好ましい状態(問題のない状態)の維持や向上を図る必要がある。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
 
これらの視点に基づいて、リーダーシップを設定するかどうかを考えていけばよい
のです。他の評価項目も同じような考えで選定の有無を判断すればよいと思います。
 
また、階層や部門・職種によっては、同じリーダーシップであっても、その定義や
求めるレベルや仕事ぶりも変わってくるはずです。これも、リーダーシップだけで
なく全ての評価項目に言えることです。
 
これらの評価項目(=課題発見項目)で求める仕事ぶりの改善・強化の取り組みを
行い、人材と仕事の両面での“品質”を上げていくと、付加価値拡大の「善の循環」
が生まれるのです。
  
【インフォメーション】
弊社の人事書籍が9月1日に出版されました。ご関心のある方はお問い合わせ下さい。
【目次】
●三遊間のゴロをとる人事評価制度
●図で見る人事評価制度
●第一章 仁治(じんじ)君の「報連相」は何故まずい!?
●第二章 人事評価制度の価値とは何か?
●第三章 人事評価制度と経営戦略
●第四章 人事評価制度の策定ステップ
●第五章 人材育成「目で見る管理」
●第六章 人材育成と業績アップのための運用事例
●第七章 仁治(じんじ)君のフィードバック事例
●おわりに
●巻末  人事評価基準書事例
 
 
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ビジネスコラム提供者情報

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  • 千葉県柏市亀甲台町1−19−9

【代表者プロフィール】 ◆山藤茂。経営コンサルタント。中小企業診断士。 ◆「人事制度と儲かる仕組み」実践会・「タイムマネジメント」研究会を主宰。 ◆?日立製作所(人事勤労部門)に14年在籍しH3年に独立。 ◆近年は、「人材育成と儲か …

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