【 「統率と放任」 〜 相反する評価項目を同時に評価する方法 】
※本コラム記事は、「人事評価制度に儲かる仕組みを組み込む法・無料サンプルレポートからの抜粋です。ご関心頂ければレポートをお取り寄せ下さい。
人事評価制度の基準の策定事例をご紹介します。
と、申しましても特別斬新な方法ではありませんが、ちょっとだけ工夫された内容です。
≪社員数50名程度の情報処理会社(ソフトハウス)≫
〜「指導育成」評価項目の設定事例
まず「指導育成」評価項目の設定経緯の要点をご紹介しますと、
- 当社のマネージャーは、実質プレーイングマネージャーで管理業務は全体の30%もない。
- マネージャー(管理者)といえども実業務の中で売上に貢献しないと会社の売上に大きく影響してしまう。
- しかし、50名体制になってからは、優秀な一般社員の退職やトラブルが発生している。
- また、入社3年未満の若手社員が思ったほど戦力になっていない。
- 管理者の指導の実態を見ると、OJTはそこそこやっているがバラツキもある。
- また、必要以上に手を貸す管理者もいれば、ほとんどノータッチの管理者もいる。
- ノータッチで育成をおろそかにしている管理者は大問題だが、手を貸しすぎて返って独り立ちを妨げているのも問題である。
- 管理者の業務の中で、指導育成といった業務の重要性をもっと理解し実践してもらわないといけない・・・
このような現状があり、そこで、この会社は管理者の評価項目として、「指導育成」といった項目を掲げられました。
そして、別紙の「人事評価シート」(本コラムでは掲載しておりません)の通り、指導育成を評価する着眼点として下記のようなもの設定されました。
�”�下の能力判定とOJT
��統率力と放任
��指導時間と指導内容
特に、「統率力と放任」については、上述の課題が色濃く反映されています。
これは相反する着眼点なのですが、しかし、双方ともに管理者としては身に付けてほしい能力です。
《統率力の評価基準》
・評価基準1のレベル・・・
困難な状況になるとプラス発想が必ずしもできず他者を不安にしてしまう
・評価基準2のレベル・・・
相当に困難な状況でない限り決して弱音を吐かず積極的に事態の収拾のための指揮・実行を行うことができる
・評価基準3のレベル・・・
どのような困難な状況でも常にプラス発想で事態の収拾のための指揮・実行を行い、他者に全く不安を感じさせない
《放任の評価基準》
・評価基準1のレベル・・・
必要以上の指示やフォローを行ってしまう
・評価基準2のレベル・・・
権限委譲はするものの途中で必要以上の指示・フォローを入れ、結果的に自発的な他者の成長を阻んでしまうことがある
・評価基準3のレベル・・・
他者の自発的な成長のために自ら結果責任をとる覚悟で権限の委譲を行うことができる
この2つの着眼点の評価方法は、次のようにマトリクスにして、5段階評価を行っています。

例えば・・・
統率力3、放任3の場合は、評価点は5
統率力3、放任2の場合は、評価点は4
統率力2、放任2の場合は、評価点は3
ですから、統率力は申し分なくても、部下への権限移譲が全くできない管理者の評価は、最低評価になってしまいます。
また、権限移譲しても管理統率力がなければ、これまた最低評価となってしまいます。
前述した通り、「統率力と放任」は相反する評価要素ですが、部下の自発的な成長を願うならば、両方共に必要な視点であり、この両者のほどよいバランスが必要です。
また、他の着眼点との組み合わせも可能となり、その年度年度で特に力をいれて評価したい(すなわち改善・強化したい)項目を新たに設定することもできます。
このような発想・着眼点で評価項目を設定することにより、会社として求める人材像もよりはっきりするし、管理者としても指導育成に力をいれなくてはならないポイントも明確になります。
※評価基準の設定には様々な方法があります。また、会社の経営課題・人材課題などにより、設定の考え方も大きく変わってきます。自社なりのやり方を是非ともご検討下さい。
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【代表者プロフィール】 ◆山藤茂。経営コンサルタント。中小企業診断士。 ◆「人事制度と儲かる仕組み」実践会・「タイムマネジメント」研究会を主宰。 ◆?日立製作所(人事勤労部門)に14年在籍しH3年に独立。 ◆近年は、「人材育成と儲か …
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