■人事評価の３つの能力とは？
人事評価制度を検討する際に事前に正しく認識しておく必要がある「人の能力」
には、
� 嵌�揮能力」、�◆嵎殕�能力」、��「潜在能力」
の３つがあります。
�“�揮能力
「発揮能力」とは、仕事の結果（アウトプット）を意味します。
ですから「○○ができる・できない」ではなく「○○ができた・できなかった」
といった「結果」で評価するものです。
どのような仕事でも、「ここまでやれば完了」といったアウトプットがあります。
アウトプットのない仕事はありません。
このアウトプットをどう定義するかは大変重要で、会社の戦略や置かれている
社内外の環境、更には部門や職種によって大きく変わってきます。
（※業績の定義や考え方については、弊社のコラム「人事評価制度の業績とは
一体どのようなものなのか？」を参照ください。）
一般的には、
・売上・利益・コストダウンなど金額、件数、比率で表すもの
・資料作成、プロジェクトの成功、キャンペーンの企画など、その実現状態で
表すもの
があります。
�∧殕�能力
「保有能力」とは、仕事を遂行するプロセスで必要となる知識・技能・態度など
成果を生み出す源泉となる能力です。
例えば、
・専門知識、企画立案、問題発見、部下指導、ストレス耐性、責任感・・・
などなどです。
そしてこの保有能力には、職務の遂行で必要な能力とそうではない能力があり
ます。
例えば、経理業務を担当している人にとって、製造現場の専門知識や技能は必要
ありません。
もちろん、製造現場の知識や技能の保有は、経理業務をより効率的に遂行する
ために間接的には必要かもしれませんが、人事評価の対象となり得る能力では
ありません。
尚、この保有能力も、いかに発揮したかといった「発揮能力」的な観点から
見ることがとても大切です。
��潜在能力
そして「潜在能力」とは、文字通りその人の潜在的な能力です。
よく将来への期待度といった観点から評価項目を設定する場合がありますが、
何の根拠もなく設定することはあまり好ましくありません。
また、個人のパーソナリティや社会生活を営む上で必要な基礎的な能力に
ついても同様です。
■人事評価で評価する（評価できる）能力とは？
人事評価で評価する（評価できる）能力は、発揮能力と職務遂行で必要な
保有能力の２つです。
ですから、どんなに高度で専門的な能力や知識を保有していても、それを発揮
しないと会社にとっては全く価値はありません。
また、当社にとって全く必要のない専門的な能力や知識を保有していても、会社
にとっては全く価値がありません。
念のために申しますが、これらは、その人が保有している能力や知識を否定して
いるわけではありません。
人として様々な能力や知識を保有していることは、素晴らしいことだと思います
が、人事評価制度といった観点で考えると、評価の対象とすべきものは上記の
通りなのです。
ところで、以上のような人事評価で評価する能力の基本的な考え方を踏まえて、
・「成果の実現度（結果）」
・「業務の遂行度（プロセス）」
・「能力の啓発度（能力）」
の３つの観点から評価項目を策定してもよろしいと思います。
人は能力を保有しており、その能力をベースに業務を正しく遂行し、結果として
成果を上げるものです。
ですから、そのそれぞれの段階をきちんと評価しましょうといった考えから
きているものです。
もちろん、評価ウェイトは会社の様々な事情により異なります。
いずれにしても、人事評価制度を検討する場合には、会社の課題と社員の課題を
正しく見極めて、これらの解決につながるような評価項目の設定が必要です。
ですから、評価項目とは「課題改善項目」なのです。
この「課題改善項目」を、本コラムでご紹介しました視点を参考にされ、貴社に
とって最高の人事評価制度を策定頂ければ幸いです。
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- 千葉県柏市亀甲台町１−１９−９
【代表者プロフィール】 ◆山藤茂。経営コンサルタント。中小企業診断士。 ◆「人事制度と儲かる仕組み」実践会・「タイムマネジメント」研究会を主宰。 ◆?日立製作所（人事勤労部門）に１４年在籍しＨ３年に独立。 ◆近年は、「人材育成と儲か …
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