「業績給」導入の進め方と事例

「業績給」導入の進め方とサンプル事例

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賃金には、年功給、歩合給、職能給、職種給、業績給・・・などなど、様々な
形態がありますが、本コラムでは業績給について、その進め方と策定事例に
ついてご紹介します。

 

■業績給のメリット・デメリット

 
業績給導入のメリットとして、

・社員サイドから見ると  〜 その根拠の明確さ、評価の公平さ など

・経営者サイドから見ると 〜 経営目標との連動性、優秀な人材の確保 など


一方、デメリット(課題)としては

・社員サイドから見ると  〜 安定さにやや不安

・経営者サイドから見ると 〜 中長期的な視点での人材育成への課題


などが挙げられます。

(※賃金形態別のメリット・デメリットは、弊社コラムの「真にやる気と
  向上心を喚起する賃金制度の13の条件」でもご紹介しております。
  ご参照下さい)

従って、他の賃金形態との組み合わせがベターだと思います。


ちなみに、業績給は一般的には期間評価によって設定されるものです。
半期又は通期において1回というのが一般的ですが、事務の煩雑さと季節変動
要素を考慮し、通期で1回設定する企業もあります。

 

■業績給導入の手順とポイント

 
業績給は刺激的要素の強い賃金形態なので、そのベースとしては合理性、納得性
のある算出基準の存在がポイントとなります。

特に、年功主体であった企業に、この業績給を導入する場合、一気に導入する
ことは返って混乱を招く恐れがあります。
従って、以下のステップがスムーズに導入するために効果的です。


≪手順1≫ 〜 まずは業績責任を負う管理職に導入する。

 この場合、業績給の割合を最初から高めに設定することは、受け皿が未整備な
 状態では無理が伴うので、

  ・「年功給→職能給ウェイト重視への転換→業績給重視」

 というのが基本的な流れとなります。従って、管理職への導入においても、
 まずは賞与において導入を図り、その後に基本給(昇給)に組み込んでいくと
 いった進め方が適切です。

≪手順2≫ 〜 全社への導入

 この場合も手順1と同様に、賞与での導入を図り、その後に基本給(昇給)に
 組み込んでいく必要があります。


いずれにおいても重視すべきことは、業績評価がきちんとできる体制の構築が
不可欠の要素です。

また、業績評価においてもただ単に結果による評価という取組ではなく、経営目
標・部門目標とのすり合わせを十分に行った上で、期初にチャレンジ目標を設定し、
それに対する達成度を評価していくとい目標管理的な運営が、業績向上、能力向上
の面からみて最も好ましいやり方です。

 

■業績給の設定事例

 
業績給の設定には、当該企業の様々な実情により多くの視点や方法があります。
ここでは、一つの事例として貴社の制度設計のヒントに頂ければと思います。


≪計量化の図りやすい職種の例(営業職、営業管理職など)≫


・当期獲得粗利額−当期給与総額×3=来期昇給原資・・・・・A

・A×配分率=来期業績給昇給額・・・・・・・・・・・・・・B

・当期給与額+業績給以外の基本給増額+B=来期給与総額・・C

但し、当期獲得粗利額が当期給与総額の3倍に満たない場合(Aがマイナスの
場合)は、例えば、目標達成率に応じて業績評価の後に業績給を減額するなど
のルールが必要です。


例えば、当期の給与総額700万円のある社員が、当期獲得粗利額2500万円
を実現した場合、

・2500万円−700万円×3=400万円・・・・・・・・A

・400万円×10%(※1)=40万円・・・・・・・・・・B

・700万円+12万円(※2)+40万円=752万円・・・C

となります。

※1:10%は仮数値。昇給原資により、多段階に分けて設定要。

※2:12万円は仮数値。業績給以外で何らかの増額があったと仮定。


≪計量化が困難な職種の例≫


この場合は、営業職のように単純な計算で業績給を設定することはできませんが、
基本的な考え方は同じです。

営業職の粗利獲得額に相当する分を、期初に設定した業務改善目標、例えば・・・

 a.新商品開発
 b.コストダウン
 c.改善提案
 d.損害防止
 e.その他

などに対する業務達成を「みなし貢献利益」として換算評価し営業職と同様の方法
で算出します。
従って、「業績評価方式の設計が最大の鍵」となります。

また、コスト換算しやすい項目(a.b.d.等)はともかくとして、困難な項目
については、会社の貢献度、例えば・・・

 a.自部門に対する影響度
 b.他部門を含めた影響度
 c.会社への影響度

などをベースとした評価基準を作成し、評価設定ができるようにしていく工夫が
必要となります。


以上が業績給のご紹介です。

業績給に限らず、賃金制度の設計は評価制度が正しく機能してこそ、その期待効果
が発揮されるものです。

また、評価・賃金制度の策定・運用の本質的な目的は、会社の理念・方針をベース
にした人材育成・業績向上にあります。

この本質的な目的を掛け声だけに終わらせずに、自社にとって真に価値のある制度
の策定と運用を実現して頂ければと思います。

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【代表者プロフィール】 ◆山藤茂。経営コンサルタント。中小企業診断士。 ◆「人事制度と儲かる仕組み」実践会・「タイムマネジメント」研究会を主宰。 ◆?日立製作所(人事勤労部門)に14年在籍しH3年に独立。 ◆近年は、「人材育成と儲か …

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